ルシフェラーゼアッセイとトランスフェクション
トランスフェクションは、細胞の中に外因性のDNAを導入する操作のこと。ここでは、FuGENE6(Roche)を用いたルシフェラーゼアッセイのためのトランスフェクションとPromegaのDual-Luciferase Assayシステムを用いたルシフェラーゼアッセイの作業手順を示す。
ルシフェラーゼアッセイを目的としたトランスフェクション
PromegaのDual-luciferase Assayのシステムを用いた例
1. 70〜80%コンフルエントの接着細胞のプレートの培地を捨て、PBSで2回洗う。
2. 2mlの1xトリプシンを入れて全体にいきわたらせ、細胞をはがす。
3. 5ml程度の培地の入った50mlチューブに細胞を移す。
4. 1,000rpmで3分間程度遠心する。
5. 1mlの培地を加えピペッティングして細胞をほぐし、必要に応じて数倍に希釈して細胞数を数える。
6. 細胞数に応じて適当量の培地に細胞を懸濁し、48-wellプレートに250ulずつ細胞をまく。大雑把には、30〜35ml程度の培地に懸濁することになる。
7. 1時間程度37°Cでインキュベーションする。
8. 待つ間にpRL-TK (Renilla expression vector)と目的のプロモーターで組み換えたpGL3を調製する(コントロールとして、組み換えてない空のpGL3も用意)。それぞれ、0.005ul/ul、0.1ug/ulに調製後well数分まとめて調製する。例えば、8wellだったら調製は10well分で行い、10ulずつを調製する。
9. 19.4ulの血清freeの培地(抗生物質入り)を分注する。
10. 0.6ulのFuGENE6を前工程の血清free培地に加える。加えるときは、チューブの壁面を伝わらせずに、直接培地に加えること。ボルテックスをしてはいけない。
11. 15分間、4°Cでインキュベーションする。
12. pRL-TKと組み換えたpGL3を混ぜ(コントロールでは組み換えていない空のpGL3)を混ぜ、2ulずつ加える。
13. 15分間室温でインキュベーションする。
14. 48-wellプレートに加える(22ulが入ることになる)。
15. 30秒間プレートの底面をクリーンベンチのテーブルにこすりながら揺する。
16. 37°Cで3時間インキュベーションする。
17. エフェクタープラスミドを加えたい場合、1wellあたり100ngずつ投入する。ここでの投入量は、予備実験にて決定しておかなければならない。
18. 30秒間プレートの底面をクリーンベンチのテーブルにこすりながら揺する。
19. 24〜48時間程度培養する。
ルシフェラーゼアッセイ
PromegaのDual-luciferase Assayのシステムを用いた例
1. 24〜48時間程度培養したら、培地を捨て、PBSで細胞を洗う。
2. 5xPassive Lysis BufferをミリQ水で1xに稀釈し、各wellに50ulずつ加える。
3. ここで保存したいときには、プレートにテープで封をして-30°C以下で保存してもよい。そのままアッセイしたい場合にも一度冷凍する。
4. 室温に戻して融かす。
5. Luminometer (TD-20/20)を用意する。
6. 左上にある主電源を入れる。
7. Protocolを押す。
8. Promega Protocol(左上)を押す。
9. DLR-O-INJ(右2段目)を押す。integrationは、10secになっている。
10. OKを押す。
11. まず、0点補正のために基質のみの発光量を測定する。50ulのLARIIをチューブに入れ、mesureを押す。
12. 50ulのstop & Gloを加えピペッティングしOKを押す。
13. 10ulのサンプルをチューブに取り、50ulのLARIIを加えピペッティングし、mesureを押す。
14. 50ulのstop & Gloを加えピペッティングしOKを押す。
15.13、14の工程を繰り返す。