カラーセレクションとLB/amp/IPTG/X-Gal プレートの作り方
ブルー・ホワイトセレクションとも呼ばれる。大腸菌をアンピシリンとX-Galが入った培地で培養し、形質転換がされたかどうかをコロニーの色によって判断するという方法。X-Galは、色素(X)とガラクトース(Gal)が結合した分子であり、結合が切れると色素が青色を示すようになる。大腸菌に入れたプラスミドに目的のDNA断片が組み込まれると、β-ガラクトシダーゼの基質であるX-Galの結合を切る能力を失ってしまうので、白いコロニーが形成される。
ラクトースオペロンとカラーセレクションの原理の詳細については調べてみよう。
LB/ampicillin/IPTG/X-Gal プレートの作り方
1. LB/ampicillinプレート(LA)を37°Cで温めておく。
2. 40mg/μlのX-Galストックソリューション、及び0.1MのIPTGストックソリューションを用意する。
3. 40μlのX-Galストックソリューションをスプレッディングする。
4. 15分間乾燥させる。
5. 40μlのIPTGストックソリューションをスプレッディングし、拡散させるために、37°Cで20分間インキュベーションする。
次の組成で混合してから塗ってもよい。
20mg/μl X-Gal 40μl
0.1M IPTG 20μl
ミリQ水 140μl
カラーセレクション
1. コンピテント細胞を冷凍庫から取り出し、氷上で解凍する。
2. 穏やかなflicking(人差し指でちょんちょんとチューブを叩くように揺すること)により、細胞を混合する(コンピテント細胞は壊れやすいので、ピペッティングしない)。
3. 分注されたコンピテント細胞の入ったチューブに、ligation反応物を加え、穏やかなflickingにより混合し、30分間氷上に静置する。
4. 正確に42°Cのウォーターバスで、55秒間、細胞をHeat-shockする。
5. 即座にチューブを氷冷し、2分間静置する。
6. 950μlの37°Cに保温したSOC培地を加え、150rpm以下の震盪で37°Cで50分間インキュベーションする。
7. 室温、6,000rpmで3分間遠心し、上清を200μl程度残してSOC培地をデカントで捨てる。
8. 37°Cに保温したカラーセレクション用プレートにスプレッディングする。
9. 37°Cで一晩インキュベーションする。
10. 白いコロニーを選択する。